2012年04月16日

建築家職能運動120年奮闘記 vol.24

 旧司法省庁舎は、実施設計と工事監理を河合浩蔵が担当し、7年の歳月を費やして完成しました。関東大震災でも外壁の煉瓦がスチールで補強されていたため、ほぼ無傷で残ります。その後、1945年の空襲で壁面、床以外を消失するも、戦後の改修によって法務省本館として再利用され、1994年には重要文化財として創建当時の姿に再現されました。ドイツ・ネオルネッサンス様式をベースに各所にバロックを配した、庁舎としては華やかな構成の建築です。その一角に設けられた展示室には、当時設計に関わった人々の写真や煉瓦壁を補強した建築技術などの展示がされています。近代建築ファン必見です。
最後のお雇い建築家となったエンデ&ベックマンは、東京の官庁集中計画に携わっただけでなく、ドイツの優れた建築技術や良質な建築材料の製法を日本に伝えようとしました。さすが技術重視の国ドイツの建築家ですね。そして、当時ベルリンに妻木ら建築家と共に留学した職人のなかに篠崎源次郎という屋根職人がいました。エンデ&ベックマンが設計した帝国議会仮議事堂をはじめ、全国各地の公共建築の屋根を雄勝や登米のスレートで葺いた職人で、スレートの産地雄勝を訪問したこともあるそうです。
松本 純一郎
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