2011年09月25日

結局

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結局、翌朝一番の新幹線で仙台を出発し、一路京都を目指しました。順調に行けば10時38分に京都に着き、11時から桂離宮見学、午後には修学院離宮見学が見学できるのではと、宮内庁京都事務所に電話で内諾もいただいておりました。
ところが、昨夜の台風15号の影響で、東京発の新幹線が15分遅れで出発し、京都に着いたのは10時58分ころ。11時からの回には間に合わないとのことで、桂は諦めかけたのですが、宮内庁に電話をしたところ、「事情が事情なので、桂か、修学院のどちらかお好きな方をひとつを選んでください」
それで、午後一時半から桂離宮を見学することになりました。

一時半までの空いた時間に、ぶらりと立ち寄ったのは、まずは西本願寺です。
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飛雲閣の見学が予約制だと知らずにぶらりと立ち寄ったのですが、翌日の見学の申し込みをしておきました。
そして、隣の塀の隙間から、ちらりと見える飛雲閣です。
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次いで東本願寺。
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なんだかどこも修理中ばかりですな……。

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さて、ここからタクシーを飛ばして桂離宮へと急ぎました。

「修学院のほうが断然良い」「行くとがっかり」という声も多くあり、人によって評価の分かれる「桂離宮」ですが、結論から言うと私としては、抜群に良かったです。
「涙が出るほど美しい」
ひとつひとつ、写真を追って説明するのも野暮な感じもするのでパラパラと写真だけ並べてみると……、

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「園林堂」……これなんか、写真で見ていてつまらない建物だと何の期待もしていなかったのですが、飛び石を辿ってゆくと突然に大きな庇の下に入る構成になっていて、すごく面白かったですね。
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書院。

これなんか行ってみると「モダニズムそのまんま」でしたね。
この写真中央の構成は、今見ても面白です。マッスがあって、少し何かを反転させて、また、ボリュームを連続させているような……。こういう構成の方法って、現代的ですよねぇ……。

「小堀遠州の庭」「閑谷学校の小斎」に行っても思いますが、このころの日本建築って何か近代的精神のようなものをすでに達成しているようにも思います。なぜそう感じるのか、自分の考えを辿ってみると……、
『「造っている作者(建築家)個人の好みを隠すことなく披露して、公の場に持ち出し、そしてそれが作品として成立する」ことを微塵も疑っていない』んだと思うんですよ。そういう、個人と公の関係が何か、近代以前と以降を大きく隔てており、この時代の傑出した建築はそれをこちら側に大きく踏み越えてきている、と感じます。
これほど秀逸な建築を見ると、時代を飛び越えて、見る私たちにダイレクトに語りかけてくるような、そんな感じがするんです。「近代」ということの解釈は人によっていろいろとあると思いますが、わたしが建築を通して学び取った「近代」という感覚はそういった「個と公の関係」です。
これ以前にもすごい建築はたくさんありますし、そういうものを見て感動もするのですが、作者が語りかけてくるように感じるのは、ある種の「近代的精神」を宿した建築以降ではないでしょうか?

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(手島 浩之)
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2011年09月21日

「桂」前夜

十数年来、何度も長期休暇のたびに申し込み、申し込んでは断られして、いつしか、申し込むことさえ疲れ、ひょっとして自分は何かのブラックリストに載せられている身ではないかと訝しく思うほどに思い詰めた「桂」…。

あるJIAの先輩であるM大学のS先生の計らいで、あっさりと拝観許可のはがきを手にすることが出来ました。そのときのうれしさったら、自分が宮内庁から後ろ指を指される日陰の身ではなかったことへの晴れがましさと、桂見学の念願叶ったワクワクとで、喩えようの無いものでした。よく考えたら、私は正月休み、ゴールデンウィーク、夏休みと大型連休の帰省時を狙って申し込んでいたのですから、外れて当たり前といえば当たり前だったんです、きっと!

はがきを手にした日からカミサンと指折り数え、次女は次女で、長女しか経験の無かった念願の飛行機に乗れると大はしゃぎでした。私とカミサンは、京都駅まではこどもを連れてゆくものの、そこからこどもふたりを新幹線に放り込み、実家のある岡山駅で父親に拾ってもらおうという魂胆でした。あとは京都で、桂離宮に・修学院離宮、そして何度行っても飽きない三十三間堂かなぁ、それとも前回訪れたものの改修中だった飛雲閣かなぁ、などと思い巡らせて……。

見学前日である今日の夕方の飛行機で、仙台空港から伊丹空港へと前入りするつもりだったのですが、何とまぁ、すごい台風「台風15号」が名古屋に大被害を与え、どんどんこちらに近づいておりました。最初は、まぁ大丈夫だろうと高をくくっておりましたが、前夜に兵庫に住む妹から「すごい台風だ」との電話があり、今日は朝からずっとインターネットの運航状況を気にしていました。
インターネット上のJALサイトでは、わがJAL2210便は「いつ欠航になっても仕方の無い便」に指定されているもののここまでの伊丹便はすべて順調に運航しているような状況でした。

しかし、方々のニュースでは、新幹線の何本が運休だとか、仙台空港発の飛行機何便が欠航だのと、次第に騒がしくなってきます。うちのカミサンからも頻繁に電話が入るようになり、妹からは関西の台風の凄まじさを悲観する電話も入り「私の勘ピーターでは8割方欠航だと思うよ」と言い残して電話を切り……。

結局、カミサンと話し「早めに仙台空港に行ってみよう」ということになりました。
車を運転し、空港ビルに到着するなり、カミサンはターミナルビルに駆け込んで、話しを聞いてくると、どうやら、我がJAL2210便以降の便はすべて欠航が決まったようでした。しかしひとつ、朗報があり、ANA便はまだしつこく17時30分発の便を飛ばす気十分だということです。
「それに賭けよう!」ということで、自家用車を民間駐車場に置きに行ったのですが、そこでハタと気付き、カミサンに「チケットは取ったのか」と聞くと、「まだ」とのことで慌ててターミナルビルに引き返しました。カウンターに行ってみると、案の定、あっという間にANA便のチケットは売り切れていて……、そりゃぁ、JAL便の欠航が決まった途端に、搭乗予定だった皆さんは一斉にANA便に飛び乗りますわな……。

「しかし、まぁ、このANA便もどうせ欠航になるよ」
とお互いを慰めつつ、ネットで検索してみると、東京から始発の新幹線に乗りさえすれば、9時からの「桂離宮」拝観にはギリギリ間に合うことがわかり、じゃぁとにかく仙台駅まで引返そう、ということになり、仙台駅まで車を飛ばしました。
チケットを買い、全席指定の「はやて」に座席指定も無く駆け込んだのですが、駅の構内のムードはどんよりと重苦しく、ここでも30分ほど前の便から運航を停止しているようでした。

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気持ちとしては何が何でも明日は京都だとの思いがあり、何の根拠も無く駅弁とビールを買い、デッキ付近にゴザを敷いて、こどもたちに駅弁を食べさせ始め、こどもたちもはじめこそ「普通の席より断然面白い!!」と大はしゃぎだったのですが、だんだん「ねぇ、なんで普通のお席じゃないのぉ?」とごねはじめる始末……。

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駅員さんに食い下がると、「新幹線は風速25mで運行休止することになっているが、仙台東京間で、35mを越えている箇所が3箇所もあり…」

結局、しばらく粘るも、新幹線は一向に動こうとせず、明日の始発で京都に向かうことにしました。京都駅到着は10時半過ぎ……。ちょうど桂離宮見学が終了する時間でありんす……。

こうも酷い台風では、タクシーもなかなかつかまらず、苦労しました。
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とにかく家にたどり着き、止せば良いものを少し意地悪な気持ちで、あのANA便はどうなったか、ネットで確認すると、しっかり、飛んでました……。あーあ!!

またひとつ、もっと余計な検索をしてしまいました……。

「 東北新幹線【運転再開】 台風の影響で、運転を見合わせていましたが、20:00現在、運転を再開しています。なお、列車に遅れや運休が出ています。」

(てしま)
posted by JIAみやぎ at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築雑記

2011年09月06日

青ビルさんと白ビルさん。銀ビルさん。

秋晴れのこの日、ふらりと町を散歩していると、急に視界が青一色に染まってしまったように思い、「立ち眩みか」とおののいたのですが、
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空の青さに溶け込んだような青です。

その隣には!、
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ついでにいつも気になっている、鎖帷子でからだを固めたような、こいつ。
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(mm)
posted by JIAみやぎ at 19:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記!のようなもの…

2011年09月03日

DADAさん25周年展覧会

建築工房DADAさんの25周年展覧会とオープンハウスがあるというので、行って来ました。

六丁の目の大きな敷地に、オーナー住戸つき集合住宅と、クリニック、薬局の三つを手掛けています。

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集合住宅です。
震災当日が引渡しだったとのことで、その後すぐ満室状態だそうです。

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クリニック

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薬局

その前に参加した谷口みのりさんのオープンハウス。
優秀な女性建築家としてある人に教えてもらい、はじめてお会いしたのですが、丁寧につくってあり、非常に好感を持ちました。

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1階、2階共におおらかなワンルームになっていて、クライアントのおおらかな生活をそのまま形に写し取ったようで面白かったです。

(H)
posted by JIAみやぎ at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | オープンハウス見学記

2011年09月02日

つらつらと思うこと……。

「日本建築学会作品選集」という日本建築学会の主催する雑誌があるのですが、先日、その選考審査のために、もう一人の審査委員と一緒に、あちらこちらに遠出をしてきました。
わたしがお付き合いしたのは3日間だけですが、選考委員長である「彼」はそれに倍する日程を他の審査員との現地審査に加わっています。
「委員長であることの義務として、すべての現地審査に加わる」というのが彼の意見ですが、予算内に収まりきらない経費の相当分は彼の自己負担となっています。それでも構わないから、審査される側をぶった切る者の責務として(書類などではなく)建築のナマの姿を見て判断する、という覚悟の賜物です。

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上の写真はこの一日の審査のなかで一番美しかった建築シーンです!!(苦笑)なんちって!!

長時間ドライブの割には建築的成果の少なかった一日でしたが、猛烈渋滞中の車中では、いろいろな話をお聞きでき、本当に楽しかったです。

良い建築を残そうと奮闘すればするほど、設計事務所の経営は大変だとの話になった際に、その「彼」はこんなことを言っていました。

「基本的にはね。お金の話は、それぞれの個人のお金に対する考え方の違いでしかないんだよ。
……ある建築家は『これだけ時間をかけて取り組んだけどいい成果が残せなかったから、きちんとしたお金はもらえない』って言うし、こっちの別のやつは、『労力も掛けなかったし、出来たものも良くないけど、お客さんが喜んでいるんだから良いんだ。そのぶん儲かった!』って考えるんだよ。……事務所が儲かっているのかどうかなんて、詰まるところ、『自分がお金に対してどう考えているか』だけなんだ」


素晴らしい洞察ですなぁ。
自分の金銭的欠落をこれくらい簡単に言い当ててくれた人は初めてです(笑)

あれ以来、ずっとあの言葉が頭の中でリフレインしております……。


(てしま)


posted by JIAみやぎ at 20:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築雑記

ビアパーティ

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毎年恒例のボウリング大会が、震災の影響なのか中止になったようで、その代わりなのでしょうか、ビアパーティがありました。

この日の未明に、私たちの仲間である鎌田さんがお亡くなりになり、乾杯でなく、静かな献杯での幕開けです。

旧北上町の漁村集落集団移転を手伝いたいと、志願してくれる人もおり、大いに盛り上がりました。これについては早急に再度募集をかけるつもりです。

しかし、震災疲れなのか、最近の会議ではどうしても雰囲気がぴりぴりしてしまうのですが、こうして呑んでいると、前回の会議では意見が対立してしまった者同士も何もかも今までどおりで、本当に楽しかったです。
こういう機会はどんどん増やしたほうがいいなぁ。次は「みやぎ」の芋煮会ってことで、どうでしょうか?

(て)
posted by JIAみやぎ at 06:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 酔っ払いクロニクル